なんでバイクが好きなの？

 

  あの千里浜まで行ってひと泳ぎ。
バイク、最高！(^o^)　　
（この格好で乗ってきたわけではありません。念のため）
 
先日もFB上で話題になったのですが、バイクのどこが好きなのか？と聞かれてどう答えたらいいのだろうか、というお話です。バイクが好きな人にとってはもう当たり前すぎてかえって答えに窮してしまうようなこんな問いに、あなたならどう答えますか？

同じようにエンジンのついた陸上の乗り物でも四輪車（クルマ）は近年長足の進歩を遂げています。それももちろん速さといった20世紀的な価値ではなく、安全性やエコ対応そして快適性といった21世紀の要求に対応しての進化です。
 
一方僕たちが愛する二輪車（バイク）はどうでしょうか。
バイクにはシートベルトすらありません。エアバッグもなければサイドインパクトビームもあるわけがありません。ましてや自動ブレーキも自動運転装置もなにもない。ABSなどの装備されたバイクもあるとはいえ、全体にみれば依然としてエンジンがついて走るだけの原始的な乗り物と言われてもしかたがないと思います。
第一、ライダーがバランスを上手にとらないと倒れてしまう乗り物。そんな曲芸のようなことをし続けなければ走れない乗り物が公道を走ることが許されていること自体、奇跡のようにも思えてきます。
（あのセグウェイですら許されないのに！）
 
安全面だけではありません。快適装備について考えてもエアコンがあるわけでなし、オーディオ装置すら付いていません。それどころか雨を防ぐ屋根すらないですよね。（どの点についても例外はあるかもしれませんが、ほとんどの場合は。）
なんで、そんな不便で危険な乗り物にいい大人が乗りたがるんでしょうか。
 
「なんでバイクが好きなの？」
 
彼女にそう聞かれて、あなたはいったいなんといってこの不思議な乗り物の良さを説明しますか？
 
その答えは人それぞれで一向に構わないと思います。
でも、僕は僕なりになんとか説明ができないものかと考えてみました。
僕の説明はこういうものです。
 

「それは人間が動物だからだよ。」

 
植物からみたら驚異的な動くもの＝「動物」の移動の能力！
生まれたその場所から一生動くことができない植物から見たら、いつでも好きな時に自分の行きたいところへ移動できてしまう！これはなんという超能力でしょうか。
その動物ならではの移動の能力を飛躍的に高めてくれるのがエンジンのついた乗り物です。人が動物である以上、この動物としての基本的な能力を高めてくれる機械を愛してしまうのは、もう本能と言ってもいいくらい当然のことなのではないでしょうか。
 
そのエンジンのついた乗り物の中でも、バイクは最も直感的に動かすことができます。クルマだと自分とは別の機械に乗っかってそれを操作している感じですが、バイクの場合には腰や足でバランスをとることで方向を決め、また両手両足をすべてその操作のために使うなど非常に身体的に接合して操作をするために、人馬一体というよりはむしろ自分自身が強力な獣に変身して、ありえない速度で駆けていくというような感覚になるのでしょう。動物としての自分の能力を飛躍的に高めてくれて、またそれを実感させてくれるのが二輪車という乗り物なのではないかなあ、と思うんです。
 
僕は自転車も大好きですけれども、自転車で走る同じ道を別な日にバイクで走ると、息を切らすこともなく楽々と快適な速度で走れるバイクの物凄さには感動してしまいます。
 
快適装備などいらないんです。安全装備はあった方がいいけど、それに頼らずとも安全に走ることができるのが優れたライダーなんでしょう。その点公道でやみくもに速く走ろうなどとするのは愚か者です。こんなにも素晴らしいバイクの存在をこれからも世の中に認め続けさせるためにも、バイク乗りなら安全に走ることに徹底するべきだと思います。
 
人間が動物である以上、一度でも乗ってみればバイクを愛してしまうのは当然のことのように僕には思えます。その魅力を感じ取ることができない人がいるとしたらその人は生きているようにみえるけど、実はもう死んでいるんじゃないか、と思うくらいです。
 
さあ、好き勝手なことを言わせてもらいましたが、バイクが心から好きなあなたは最初の質問にどうお答えになりますか？どうぞご自分なりの答えを考えて見てください。自分の好きなことくらい上手に説明する用意をしておくのはいいことだし、あれこれ考えてみるのも愉しいのではないでしょうか。